1990年代半ば、PlayStationが3Dグラフィックで市場を席巻する中、セガサターンのRPGは独自の進化を遂げました。その魅力は、ハードウェアの特性から生まれた、システム重視の革新性にあります。
セガサターンは2D描画性能に優れており、その強みを活かして手描きアニメを彷彿とさせる美麗なグラフィックの傑作が生まれました。一方で3D描画の難しさから、2Dキャラクターと3D背景を融合させたり、3Dの制約を逆手に取って敵を360度見渡しながら戦うような、独創的な表現が追求されました。
ゲームシステムも独創的で、キャラクターの行動順を戦略的に操作する戦闘システムは、今なお高く評価されています。物語面でも、一つの大きな戦争を複数の視点から描く壮大な作品 や、サイバーパンクとオカルトを融合させた大人向けの作品など、挑戦的で多様な作品群が特徴です。
これらのRPGは、映画的な演出を重視した当時の主流とは一線を画し、ゲームならではのシステムと物語の深さを追求しました。その革新的な試みは、後世のゲーム開発に大きな影響を与え、今なお色褪せない魅力を放っています。
グランディア

| ジャンル | RPG |
| キャッチコピー | 歴史に残る映画があるように、歴史に残るRPGがある 忘れられない冒険になる・・・ |
| 発売日 | 1997年12月18日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | ゲームアーツ ESP |
| 定価 | 7,800円(税抜) |
「世界の果て」を目指す壮大な冒険の旅に出よう
冒険という言葉が輝きを失いかけた時代。港町パームに住む少年ジャスティンは、冒険家だった父の形見「精霊石」を手に、古代エンジュール文明の謎を解き明かすことを夢見ていました。ある日、古代遺跡で精霊石が光を放ち、ジャスティンを世界の果てのさらに東、未知なる地アレントへと誘います 。幼なじみのスーを連れ、ジャスティンは誰も越えたことのない巨大な壁「世界の果て」を目指す壮大な冒険の旅に出ます。行く先々での出会いと別れ、立ちはだかる困難を乗り越え、少年は本物の冒険者へと成長していきます。
『グランディア』最大の魅力は、細部まで作り込まれた世界が織りなす純粋な冒険のワクワク感にあります。革新的な「アルティメット・アクションバトル」は、IPゲージで敵味方の行動を可視化し、敵の行動をキャンセルする戦略性とアクション性を融合させた、奥深く爽快な戦闘を実現しました。3Dポリゴンの背景と表情豊かな2Dキャラクターが融合したグラフィックは、温かみのある独特な世界観を構築。岩垂徳行氏による伝説的な音楽、そして出会いと別れを通じて成長する王道の物語が、今なお色褪せない感動を与えてくれます。
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リンダキューブ 完全版

| ジャンル | サイコスリラー+ハンティングRPG |
| キャッチコピー | 彼女の中の101のケダモノ |
| 発売日 | 1998年6月18日 |
| 対象年齢 | 記載なし |
| 開発・販売元 | アルファ・システム アスキー |
| 定価 | 6,800円(税別) |
植民惑星「ネオ・ケニア」が滅びる前に、動物たちを捕獲せよ
本作は、8年後に巨大隕石の衝突によって確実に滅亡する運命にある植民惑星「ネオ・ケニア」を舞台としたロールプレイングゲームです。主人公の「ケン」は、突如現れた謎の巨大宇宙船「箱船」の乗組員に志願した幼馴染の少女「リンダ」を追って、自身も乗組員となります。彼らに課せられた使命は、惑星が滅びる前に、そこに生息する120種類もの動物たちを一つがいずつ捕獲し、箱船に乗せて脱出させることでした。これは未知の存在「アナビス」からのメッセージに基づく計画であり、人類救済ではなく動物の種を存続させることを目的としています。タイムリミットが迫る終末の世界で、ケンとリンダは惑星中を駆け巡り、奇妙で時に危険な動物たちの捕獲に挑みます。
『リンダキューブ』の最大の魅力は、「サイコスリラー+ハンティングRPG」と銘打たれた他に類を見ない独創性にあります。一般的なRPGとは一線を画し、敵を倒して世界を救うのではなく、滅亡が確定した世界で「動物を捕獲する」ことが目的です。捕まえた動物は、種の保存という目的だけでなく、食料や資金、さらには武器や防具の素材になるという生々しいシステムが特徴です。また、物語はパラレルワールド関係にある複数のシナリオで構成され、それぞれでキャラクターの運命が大きく変わる猟奇的でショッキングな物語が展開されます。田中達之氏(CANNABIS名義で参加)による個性的でスタイリッシュなキャラクターデザインと、過激なアニメーション演出も、本作の強烈な個性を際立たせています。
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真・女神転生 デビルサマナー

| ジャンル | RPG |
| キャッチコピー | 闇の中で闘い続ける者どもの黙示録が、今幕を開ける。 |
| 発売日 | 1995年12月25日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | アトラス |
| 定価 | 6,800円(税別) |
現代都市を舞台にしたオカルト・ハードボイルドRPG
『女神転生』シリーズから派生した『デビルサマナー』シリーズの第1作目。
舞台は架空の現代都市、平崎市。平凡な日々を送っていた主人公は、ある日突然、不可解な事件に巻き込まれて命を落としてしまいます。しかし、三途の川の渡し守の計らいによって、彼の魂は死んだはずのプロの悪魔召喚師「デビルサマナー」、葛葉キョウジの肉体へと憑依させられます 。他人の人生を生きることを余儀なくされた主人公は、キョウジのパートナーであるレイ・レイホゥと共に、街の裏社会で暗躍するヤクザやダークサマナーが絡む怪事件の調査に乗り出すことになります 。失われた自己の謎と、都市に渦巻く巨大な陰謀の真相を追う、ハードボイルドなオカルト探偵物語が幕を開けます。
本作の最大の魅力は、シリーズ従来の終末的な世界観から一線を画し、現代都市を舞台にしたハードボイルドな作風にあります。プレイヤーはプロのデビルサマナーとして、オカルトと犯罪が交錯する大人向けの物語を体験できます。システム面では、仲魔にした悪魔に「忠誠度」が設定され、単なる手駒ではないリアルな関係性を築く戦略性が加わりました。また、悪魔との交渉は選択肢が豊富になり、駆け引きの妙が深化 。悪魔を武器に合成する「剣合体」も特徴的です。セガサターンの性能を活かし、金子一馬氏の美麗な悪魔イラストをそのまま用いたビジュアルと共に、唯一無二のダークな世界観を構築しています。
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デビルサマナー ソウルハッカーズ

| ジャンル | RPG |
| キャッチコピー | 電脳の狭間に浮かぶ戦士達の魂‥ |
| 発売日 | 1997年11月13日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | アトラス |
| 定価 | 6,800円(税別) |
銃型の悪魔召喚装置「GUMP」を手に「ファントムソサエティ」の陰謀に立ち向かえ
『女神転生』シリーズから派生した『デビルサマナー』シリーズの第2作目。
物語の舞台は、先進的な情報都市として発展を遂げた「天海市」。この街では、巨大企業アルゴン社が提供する仮想現実都市「パラダイムX」が市民の新たな生活空間となりつつありました。主人公は、ハッカー集団「スプーキーズ」に所属する一人の若者。ある日、彼はハッカーとしての好奇心からパラダイムXの深層にアクセスしたことで、悪魔召喚師(デビルサマナー)たちの暗闘に巻き込まれてしまいます。銃の形をした悪魔召喚プログラム起動装置「GUMP」を手にした主人公は、人々の魂をデータとして収集しようと目論む謎の組織「ファントムソサエティ」の陰謀に立ち向かうことになるのです。
本作の魅力は、90年代末のテクノロジー観を色濃く反映した「アナログ・サイバーパンク」とも呼ぶべき独特の世界観にあります。ただの道具ではない、意思と個性を持つ危険な存在としての「悪魔」との関係性も特徴的です。一筋縄ではいかない悪魔との交渉や、命令を聞かないこともある「忠誠度」システムは、緊張感と使役する実感を与えてくれます。また、プレイヤーの知識と探求心が試される奥深い「悪魔合体」システムや、敵として散った者たちの人生を追体験する「ビジョンクエスト」という画期的な手法で描かれる重厚な人間ドラマも、本作を唯一無二の存在たらしめています。
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天外魔境 第四の黙示録

| ジャンル | RPG |
| キャッチコピー | その日、審判が下される。 |
| 発売日 | 1997年1月14日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | ハドソン レッドカンパニー |
| 定価 | 6,800円(税抜) |
ハードの性能を極限まで引き出したフルアニメーションRPG
1899年のアメリカを舞台に、若き魔物ハンターの雷神(らいじん)が冒険を繰り広げる物語です。かつて平和の象徴であった「エデンの火」の周辺で魔物が急増し、アメリカ全土が不穏な空気に包まれていました。そんな中、雷神は6年前に行方不明となった師匠レッド・ベアからの一通の手紙を手に、彼を探すため極寒のアラスカへと旅立ちます。その背後では、絶対的な闇の支配を目論む「暗黒教団」と、彼らが創り出そうとする新たなる神「絶対神」の影がうごめいていました 。雷神は旅の途中で個性豊かな仲間たちと出会い、共に成長しながら、アメリカ大陸を覆わんとする巨大な陰謀に立ち向かっていくことになります。
本作の魅力は、セガサターンというハードの性能を極限まで引き出した、当時最高峰と謳われた美麗なアニメーション演出に集約されます。イベントシーンはもちろん、全ての戦闘がアニメーションで描かれる様は圧巻の一言です。また、関智一氏や山口勝平氏をはじめとする豪華声優陣が、個性豊かなキャラクターたちに生命を吹き込み、物語を鮮やかに彩ります 。彼らの魂の演技が、仲間との出会いや別れ、そして成長の物語に深い感動を与えています。さらに、戦闘の難易度は意図的に低く調整されており、RPG初心者でもストレスなく壮大な物語に没入できる、プレイヤーフレンドリーな設計も大きな特徴です 。
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LUNAR シルバースターストーリー

| ジャンル | RPG |
| キャッチコピー | 天空に青き星が輝く世界「LUNAR」‥ 女神アルテナの恵みを受けたこの大地に 新たな伝説が生まれようとしている |
| 発売日 | 1996年7月4日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | ゲームアーツ 日本アートメディア 角川書店 |
| 定価 | 6,800円(税抜) |
「魔法世界ルナ」を舞台に伝説の英雄に憧れる少年の旅が始まる
魔法世界ルナの片田舎ブルグ村に住む少年アレスは、かつて女神アルテナを守った伝説の英雄「ドラゴンマスター」に憧れを抱いていました。ある日、彼は幼なじみの少女ルーナ、食いしん坊の親友ラムスと共に、冒険への第一歩として近くの白竜の洞窟へと向かいます。それは小さな好奇心から始まった旅でしたが、やがて魔法皇帝を名乗る男の陰謀と世界の運命を巡る壮大な物語へと繋がっていきます。夢を追いかける少年少女の、運命の歯車が今、静かに回り始めるのです。
本作の最大の魅力は、心温まる王道のストーリーと、個性豊かなキャラクターたちが織りなす人間ドラマにあります。特に主人公アレスとヒロイン・ルーナの関係性は物語の主軸であり、プレイヤーの心を強く惹きつけます。また、物語の重要な場面で挿入される美麗なアニメーションムービーと、岩垂徳行氏が手掛ける感動的な音楽、中でもルーナが歌うボーカル曲は、作品の感動を一層深めてくれます 。戦闘システムはシンプルながらも「距離」の概念を取り入れた戦略性があり、RPG初心者から熟練者まで誰もが楽しめる絶妙なバランスを実現しています。
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LUNAR2 エターナルブルー

| ジャンル | RPG |
| キャッチコピー | 感動再び!!剣と魔法が織りなすドラマチックRPG!! |
| 発売日 | 1998年7月23日 |
| 対象年齢 | CERO A(全年齢) |
| 開発・販売元 | ゲームアーツ ヴァンガード 門川書店 ESP |
| 定価 | 6,800円(税抜) |
前作から約1000年後を舞台に新たな物語が紡がれる
舞台は前作と同じ天空に「青き星」が輝く魔法世界ルナ。古代の伝説や冒険に憧れる少年ヒイロは、考古学者の祖父と共に「青き塔」を調査する中で、謎めいた少女ルーシアと運命的な出会いを果たします。彼女は、崩壊の危機に瀕した故郷「青き星」を救うため、この世界の創造主である女神アルテナの助力を求めていました。しかし、女神の名を騙るアルテナ神団は、ルーシアを世界を滅ぼす「魔王」と断じ、執拗にその行方を追います。一心に使命を果たそうとする少女と、ただ彼女を守りたいと願う少年。二人の出会いは、やがてルナの世界全体の運命を揺るがす、壮大な冒険の始まりとなるのでした。
本作最大の魅力は、王道の「ボーイ・ミーツ・ガール」を軸に、人間を知らなかったヒロイン・ルーシアが愛を知り成長していく姿を、感動的に描ききった物語にあります。セガサターンの性能を活かした美麗なドット絵と、当時としては破格のボリュームを誇るアニメーションムービーが、その物語への没入感を極限まで高めています。戦闘は、キャラクターの位置取りや射程が重要となる戦略性を持ちながら、快適なオートバトルも搭載し、遊びやすさも両立。そして何より、最終ボスを倒しエンディングを迎えた後も、物語の真の結末を目指す長大な冒険が続く構成は、プレイヤーに忘れがたい深いカタルシスを与えてくれます。
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AZEL -パンツァードラグーン RPG-

| ジャンル | RPG |
| キャッチコピー | 遥かなる「旧世紀」の扉が開く。 |
| 発売日 | 1998年1月29日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | セガ |
| 定価 | 6,800円(税別) |
終末の世界で紡がれる、少年と少女の叙事詩
数千年の昔、栄華を極めた文明は自らが生み出した「攻性生物」により滅びました。人々が旧世紀の遺跡の傍らで細々と暮らす時代。帝国の傭兵エッジは、遺跡発掘現場の警備中、壁に封印された謎の少女アゼルを発見します。ですがその直後、帝国軍の裏切りに遭い、仲間を殺され、アゼルも連れ去られてしまいます。瀕死の淵で伝説のドラゴンに命を救われたエッジは、復讐とアゼルの奪還、そして世界の謎を解き明かすため、ドラゴンと共に広大な空へと旅立ちます。
本作の魅力は、RPGの常識を覆した独創的な戦闘システムにあります。ターン制の戦略性とリアルタイムのアクションが融合し、プレイヤーはドラゴンの騎手として360度の戦場を自由に移動します。敵の攻撃を回避し、弱点を突くための位置取りが勝敗を分けるのです。ゲージの駆け引きが生む緊張感、そして戦況に応じてドラゴンの能力を瞬時に変化させる「モーフィング」は、深い戦略性を生み出します。空を舞う感覚とRPGの思考が一体となったこの体験は、まさに唯一無二と言えるでしょう。
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魔法騎士レイアース

| ジャンル | アクションRPG |
| キャッチコピー | アニメのストーリーに加え セガサターンオリジナルストーリーも追加!! |
| 発売日 | 1995年8月25日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | セガ・エンタープライゼス |
| 定価 | 4,800円(税別) |
「信じる」心が魔法になる。セガサターンで紡がれる、もうひとつの伝説
社会科見学で東京タワーを訪れていた獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風。ごく普通の中学生だった3人は、突如眩い光に包まれ、異世界「セフィーロ」へと召喚されます。そこは「柱」であるエメロード姫の祈りによって平和が保たれる、人々の「意志の力」が全てを決定する世界でした。しかし姫が神官ザガートに囚われたことで、セフィーロは崩壊の危機に瀕していました。元の世界へ帰る唯一の方法は、伝説の「魔法騎士(マジックナイト)」となり、姫を救出すること。かくして3人の少女は、戸惑いながらもセフィーロを救うための壮大な冒険の旅に出るのでした。
本作の魅力は、心温まる物語と爽快なアクションRPGが一体となったゲーム体験にあります。光・海・風の3人を瞬時に入れ替え、それぞれの個性的な魔法や能力を駆使して戦う戦略性は、本作ならではの面白さです。ダンジョンには多様な仕掛けが待ち受けており、3人の知恵と力を合わせて謎を解き明かす達成感も格別です。また、物語の要所で展開される美麗なアニメーションムービーや、オリジナルキャストによるフルボイスの演出は圧巻の一言。アニメとは異なるゲーム独自のストーリー展開も用意されており、原作ファンも新鮮な気持ちで楽しむことができる名作です。
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ヴァーチャルハイドライド

| ジャンル | アクションRPG |
| キャッチコピー | あのハイドライドが3Dになって帰ってきた! |
| 発売日 | 1995年4月28日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | セガ・エンタープライゼス T&Eソフト |
| 定価 | 5,800円(税別) |
セガサターンで発売された記念すべきRPG第一作目
平和な妖精の国フェアリーランドは、突如現れた魔王バラリスによって闇に覆われてしまいました。国の平和を支えていた三つの宝石は奪われ、慈悲深きアン王女も囚われの身となります。この危機に、一人の若き勇者が立ち上がりました。プレイヤーはジムとなり、魔王を打ち倒して国と王女を救い出すため、広大な世界へと旅立ちます。本作は、PCゲームの名作『ハイドライド』の物語をベースに、背景を3Dポリゴン、キャラクターを実写取り込みで再構築した世界を冒険する、王道のファンタジー・アクションRPGです。
本作最大の魅力は、ゲームを始めるたびにマップ構造やアイテム配置が自動で生成される「ワールドクリエイトシステム」にあります。これにより、何度でも新鮮な気持ちで冒険を楽しめる、極めて高いリプレイ性を実現しました。また、RPGでありながら敵を倒しても経験値は得られず、クリアタイムやアイテム収集率でスコアを競う「スコアアタック」要素を導入。これは従来のRPGの常識を覆す挑戦的な試みでした。これらのシステムは、現代のローグライクゲームやスピードラン文化にも通じる先見性を持ち合わせており、技術的な課題はありつつも、その野心的なコンセプトは今なお色褪せない輝きを放っています。
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リグロードサーガ

| ジャンル | シミュレーションRPG |
| キャッチコピー | リグロード地に伝わりし「伝説」に導かれ、 アーサーたちの戦いの扉が今、開かれる・・ |
| 発売日 | 1995年7月21日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | セガ・エンタープライゼス マイクロキャビン |
| 定価 | 5,800円(税別) |
気弱な王子が世界を救う!王道ストーリーが魅力のRPG
1995年にセガサターン用ソフトとして発売されたシミュレーションRPG。物語は中世ファンタジーの世界観を持つリグロード大陸が舞台です。しかし、そこに東方のヤマタイ大陸から和風の軍勢が侵攻してくるという、洋と和が融合した独特な設定が特徴です。プレイヤーは、女系社会で育ったことで少し気弱な王子アーサーとして、個性豊かな仲間たちと共に祖国を脅かすヤマタイの軍勢に立ち向かい、戦いの中で成長していく王道のストーリーを体験します。
本作最大の魅力は、戦略性の高い戦闘システムにあります。技を使い続けることで新たな技を習得する「技ひらめきシステム」や、覚えたスキルを仲間と共有したり、敵から盗んだりする独自の要素が育成の楽しさを深めています。また、移動や行動に消費する「行動力」や、フィールドの高低差が攻撃力や成功率に影響する概念が、戦いに奥深さを加えています。3D効果を活かした迫力ある技の演出や、収集要素もプレイヤーを惹きつけます。
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リグロードサーガ2

| ジャンル | シミュレーションRPG |
| キャッチコピー | 「伝説」よ、再び。運命は戦いの渦へと誘う…。 |
| 発売日 | 1996年11月8日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | セガ・エンタープライゼス マイクロキャビン |
| 定価 | 5,800円(税別) |
前作から百数十年後を舞台に、かつての英雄達の子孫が活躍する
前作から100年以上の時が流れた世界が舞台です。かつての英雄竜騎士エヴァンの子孫である主人公ミュウは、前作の主人公アーサーの子孫ラスティと共に、再び戦乱の渦に巻き込まれていきます。平和を取り戻すため、主人公は仲間たちと共に広大な大陸を巡る旅に出ます。その道中では、忍者一族の末裔や個性豊かな仲間たちとの出会いが待っており、彼らと力を合わせ、各地で巻き起こる争乱の背後に潜む巨大な陰謀に立ち向かうことになります。世代を超えて受け継がれる意志と、新たな英雄たちの絆が織りなす壮大な戦いの物語です。
本作最大の魅力は、フル3Dポリゴンで描かれた高低差のあるマップがもたらす、深い戦略性にあります。高所からの攻撃が有利になるなど、地形そのものが戦術の重要な要素となっています。特に飛行ユニットは、地形を無視して移動できるだけでなく、敵や味方を「つかむ」「はなす」ことで、味方を安全な場所へ運んだり、敵を溶岩や穴に落として一撃で倒したりといった、盤面を支配するダイナミックな戦いが可能です。また、技を使い込むことで新たな技を覚える「技ひらめき」システムに加え、技同士を組み合わせる「技融合」という新たな育成システムも特徴です。
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空想科学世界ガリバーボーイ

| ジャンル | RPG |
| キャッチコピー | 史上最高の冒険活劇 |
| 発売日 | 1996年3月22日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | ハドソン |
| 定価 | 6,800円(税別) |
父の仇を討つ旅は、やがて世界を救う冒険へ
「空想科学世界ガリバーボーイ」は集英社・ハドソン・レッドカンパニー3社の合同によるメディアミックス企画として立ち上がった作品で、本作は先にPCエンジンで発売したものの移植版です。また、テレビアニメも放送されました。
科学と魔法が共存する平面世界のヨーロッパ。その支配を目論むイスパニアの王ジュドーによって、伝説の勇者の血を引く少年ガリバーは父を殺されてしまいます。父の仇を討ち、世界の平和を取り戻すため、ガリバーは不思議な力を持つディスク「マインダー」を手に、発明家のエジソンや妖精のフィービーといった個性的な仲間たちと共に、広大な世界へと旅立ちます。これは、運命に導かれた少年が、数々の出会いと試練を経て真の勇者へと成長していく、壮大な冒険活劇です。
本作の魅力は、王道RPGの骨格に、独創的なシステムを融合させた点にあります。特に、ディスクを操り多彩な技を放つ「マインダー」は戦闘の要であり、収集と活用の楽しみを提供します。また、各地の産物を売買して資金を得る「貿易」システムは、単なる戦闘だけでなく、世界経済を旅するような没入感を生み出しました。アクティブゲージを用いたテンポの良い戦闘や、物語を彩る豊富なアニメーションも特徴。これらが一体となり、ありきたりではない、手触り感のある冒険をプレイヤーに体験させてくれます。
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ウィザードリィ リルガミンサーガ

| ジャンル | RPG |
| キャッチコピー | 喪失(ロスト)の恐怖に立ち向かえ!! |
| 発売日 | 1998年11月26日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | ローカス ソリトンソフトウェア |
| 定価 | 5,800円(税別) |
RPGの金字塔「ウィザードリィ」シリーズ初期三部作を一本に収めた作品
物語の舞台は城塞都市リルガミン。最初のシナリオ『狂王の試練場』では、冒険者たちは狂王トレボーの命を受け、邪悪な魔術師ワードナに奪われた護符を取り戻すため、地下迷宮へと挑みます。続く『ダイヤモンドの騎士』では、リルガミンを脅かす魔人ダバルプスを討伐するため、伝説として語り継がれる5つの武具の探索が始まります。そして最後の『リルガミンの遺産』では、世界を襲う大災害の原因を突き止め、それを鎮める力を持つという「大地の宝珠」を求め、伝説の龍が棲むという洞窟の最深部を目指すことになります。これら三つの壮大な冒険が、プレイヤーを待ち受けています。
本作の最大の魅力は、死の恐怖と常に隣り合わせの緊張感に満ちた冒険にあります。強力なモンスターとの戦闘では一瞬の油断がパーティの全滅を招き、キャラクターが完全に消滅する「ロスト」の危険性が、探索の一歩一歩に重みを与えます。しかし、その厳しさの反面、種族や職業を自由に組み合わせ、転職を繰り返して理想の冒険者パーティを育て上げる無限の育成要素がプレイヤーを虜にします。多くを語らないシンプルなテキストとグラフィックは、プレイヤー自身の想像力を刺激し、自分だけの物語を紡ぐ余地を与えてくれます。困難を乗り越え、希少なアイテムを手に入れた時の達成感は、他のゲームでは味わえない格別なものと言えるでしょう。
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プリンセスクラウン

| ジャンル | アクションRPG |
| キャッチコピー | 王女13歳の誕生日、25年の眠りを経て魔族が今蘇る‥ |
| 発売日 | 1997年12月11日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | セガ アトラス |
| 定価 | 5,800円(税別) |
世間知らずな姫が真の女王になるまでの成長物語
舞台は剣と魔法が息づくヴァレンディア王国。偉大な女王エルファーランの末娘グラドリエルは、13歳の若さで王位を継承します。しかし、各地で魔物が人々を苦しめていると知った彼女は、国民を守るという女王の使命を胸に、城を抜け出すことを決意します。お供は妖精のアーリアだけ。母のような立派な女王になることを目指し、世間知らずな姫は自らの剣を手に、広大で危険な世界へと旅立ちます。これは、一人の少女が真の女王へと成長する、壮大な冒険の物語です。
本作の最大の魅力は、「職人芸」と評される緻密な2Dドット絵です。キャラクターの鎧がきしむ重量感や、食事をする満足げな仕草まで、一つ一つの動きが感情豊かに描かれ、まるで命が吹き込まれた絵本のような世界観を創り出しています。戦闘は、シンプルなボタン操作で爽快なアクションが楽しめる一方、「パワーゲージ」の存在が奥深い戦略性を生んでいます。攻撃、防御、回避といった全ての行動でゲージを消費するため、敵との間合いを計り、リソースを管理する緊張感のある駆け引きが求められます 。また、極端に制限されたアイテム所持数や、アイテムを使用して初めて能力を上げる独特の成長システムも特徴です 。これらの芸術性、戦略的な戦闘、計画性を問うシステムが分かちがたく結びつき、唯一無二の冒険体験を提供しています。
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マリカ~真実の世界~

| ジャンル | RPG |
| キャッチコピー | 戦慄のサイキックサスペンスRPG! 1997年、日本をテロの嵐が襲う。 |
| 発売日 | 1997年6月20日 |
| 対象年齢 | 18歳以上 |
| 開発・販売元 | フェイクラフト ビクターインタラクティブソフトウェア |
| 定価 | 5,800円(税別) |
美少女ゲームの皮を被った残虐RPG。超能力でテロ組織に立ち向かえ!
1997年の東京を舞台にしたRPGです。ごく普通の女子高生だった神崎まりかは、ある事件をきっかけに超能力に覚醒し、日本征服を目論む謎のテロ組織「ファクト」の存在を知ります。同じく超能力を持つ二人の少女、そして非能力者の少年八巻信長と共に、まりかは仲間や日常を守るため、容赦ないテロや改造人間がうごめく過酷な戦いへと身を投じることになります。可愛らしいキャラクターデザインとは裏腹に、凄惨な描写と重厚なドラマが織りなす、悪夢のような「真実」を巡る物語です。
本作の最大の魅力は、プレイヤーの心に深く突き刺さる、鬼気迫るシナリオにあります。可愛らしい見た目を裏切る残虐でグロテスクな表現や、社会の闇を反映したかのような敵組織の歪んだ倫理観は、強烈なインパクトを与えます。ゲームシステム自体は粗削りながらも、宮村優子さんをはじめとする実力派声優陣の迫真の演技と秀逸な音楽が、その欠点を補って余りあるほどの没入感を生み出しています。クリア後には疲労感すら覚えるほどの重厚な体験は、他のゲームでは味わえない唯一無二のものです。
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ドラゴンマスターシルク

| ジャンル | 3DダンジョンRPG |
| キャッチコピー | 3Dコミカルロープレ登場! |
| 発売日 | 1997年3月28日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | データム・ポリスター |
| 定価 | 6,800円(税別) |
可愛いキャラが繰り広げるコミカルな3DダンジョンRPG
1992年に発売されたPC-9801版の移植ではありますが、内容が大幅にパワーアップしており、実質リメイクとなっています。
本作は、主人公の少女シルクがひょんなことから勇者に任命され、世界を脅かす悪の存在を討伐するため、広大な地下迷宮に挑む3Dダンジョン探索型RPGです。物語は「ダンジョンに潜り、魔王を倒す」という王道的な筋書きで幕を開けますが、その道中では個性豊かな仲間たちとの出会いが待っています。シルクをはじめとするキャラクターたちが繰り広げるコミカルで軽妙なやり取りが、冒険全体を明るい雰囲気で包み込んでいます。プレイヤーはシルク一行を操作し、一人称視点で複雑に入り組んだダンジョンを探索しながら、物語の深層へと進んでいくことになります。
本作最大の魅力は、歯ごたえのある本格的なダンジョン探索と、プレイヤーの負担を徹底的に軽減する快適な操作性が奇跡的な両立を果たしている点にあります。広大で複雑なマップデザインや数々のトラップが冒険の緊張感を高める一方で、オートマッピング機能や当時としては珍しい斜め移動、そして特筆すべき高速ダッシュ機能が、探索のストレスを限りなくゼロに近づけています。さらに、セガサターン版ではフルボイスのキャラクターたちがドタバタ劇を繰り広げ、豊富なアニメーションが物語を彩ります。シリアスなRPGとは一線を画す、明るく楽しいコメディ路線が、本作に唯一無二の個性を与えています。
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シャイニング・ザ・ホーリィアーク

| ジャンル | 3DダンジョンRPG |
| キャッチコピー | 全てを滅ぼす創造主の意志・・・ 大いなる謎に挑む時が来た。 |
| 発売日 | 1996年12月20日 |
| 対象年齢 | 全年齢 |
| 開発・販売元 | ソニック セガ・エンタープライゼス |
| 定価 | 5,800円(税抜) |
エンリッチ国を舞台に繰り広げられる3DダンジョンRPG
メガドライブで発売した『シャイニング&ザ・ダクネス』以来久しぶりの3DダンジョンRPGであり、その後継作に近い位置付けのシャイニングシリーズ。
パルメキア大陸の小国エンリッチ。凄腕の傭兵である主人公アーサーは、魔法使いのフォルテ、精霊使いのメロディと共に、国王の依頼を受けます。それは、廃鉱であるデザイア鉱山に逃げ込んだお尋ね者、忍びのローディを捕らえるというものでした。しかし、鉱山の奥でローディを追い詰めた矢先、一行は謎の存在に襲われ、アーサーの身体には異質な力が宿ってしまいます。ローディもまた、ある目的のために行動していたことが判明し、敵対していたはずの彼らとアーサーたちは、エンリッチ国に渦巻く巨大な陰謀、そして世界を揺るがす古代の謎へと立ち向かうため、予期せぬ協力関係を結ぶことになります。それは、壮大なサーガのほんの序章に過ぎませんでした。
本作最大の魅力は、徹底的に作り込まれた3Dダンジョンの探索にあります。プレイヤーは主観視点で薄暗い通路を進み、天井や床下から突如現れる敵との緊張感あふれる戦闘を体験します。この「お化け屋敷」のような探索行を彩るのが、隠された妖精「ピクシー」を探し集める独自のシステムです。発見したピクシーは戦闘で強力な先制攻撃を放ち、経験値や報酬を増やす戦略的な鍵となります。壁を体当たりで破壊したり、家具を動かして隠し通路を見つけたりと、多彩な謎解きも満載です。ストーリーはあくまで探索の味付けであり、自らの足で迷宮の謎を解き明かしていく純粋な冒険の喜びこそが、本作の核心的な面白さと言えるでしょう。
プレイ動画
ブルーシード ~奇稲田秘録伝~

| ジャンル | カードバトルRPG |
| キャッチコピー | もうひとつの「ブルーシード」が幕をあける。 |
| 発売日 | 1995年6月23日 |
| 対象年齢 | 18歳以上 |
| 開発・販売元 | セガ・エンタープライゼス セガCS R&D シムス |
| 定価 | 5,800円(税別) |
従来RPGの要素を排除し、戦略性を高めたカードバトルRPG
本作は、高田裕三氏人気アニメを原作としつつ、ゲームオリジナルキャラクターの楠木香澄を中心に独自の物語が展開されます。
主人公はアニメと同じで、古代日本の神話に登場する奇稲田一族の末裔、藤宮紅葉。彼女は、自らが人柱となることで「荒神」と呼ばれる怪物を封印する宿命を背負っています。政府の特務機関「国土管理室」に保護された紅葉は、自らも戦うことを決意し入隊します。ある日、静岡県の登呂遺跡に荒神が出現。駆けつけた紅葉たちが目にしたのは、通常とは異なる黒い勾玉を持つ荒神でした。さらに遺跡の奥では、意味深な言葉をつぶやく謎の少女を救出します。新たな荒神と謎の少女の出現を機に調査を再開した国土管理室でしたが、突如政府からの圧力がかかり始めます。
本作最大の魅力は、「RPG」の常識を覆す独創的なゲームシステムにあります。キャラクターにレベルアップの概念はなく、戦闘は運と戦略が絡み合うカードバトルで進行します。どのカードをいつ使うか、敵の手札を読んでどう動くかという深い思考が求められ、力押しではない知的な駆け引きが楽しめます。また、豪華声優陣によるボイスが物語を彩り、原作アニメの雰囲気を忠実に再現。シリアスな本筋の中に散りばめられたお色気やコメディ要素も絶妙なスパイスとなり、唯一無二のプレイ体験を生み出しています。
