PS1のホラーゲームは、当時のハードウェアの制限もあり、グラフィックや音響の表現力には限界がありました。しかし、その制限を逆手に取って、プレイヤーの想像力を刺激するような、緊張感と臨場感のあるホラー体験を実現していました。
また、サイレントヒルやバイオハザードシリーズなど、ホラーゲームの歴史に残る名作が数多く発売されました。これらの名作は、今でもホラーゲームファンから高い評価を受けています。
トワイライトシンドローム(探索編+究明編)
ジャンル | ホラーアドベンチャー |
発売日 | 探索編 : 1996年3月1日 究明編 : 1996年7月19日 SP : 1998年7月2日 |
対応機種 | プレイステーション |
対象年齢 | CERO C(15歳以上) |
開発・販売元 | ヒューマン |
定価 | 5,800円(税別) |
3人の女子高生が遭遇する様々な心霊現象
『トワイライトシンドローム』は、1990年代にブームとなった『学校の怪談』から始まり、『暮れ行く昭和』を思わせるノスタルジックな要素が含まれた異色の学園ホラーアドベンチャーゲームです。
本作は前編『探索編』と後編『究明編』の二部作構成で、全10話のオムニバス形式となっています。後に『探索編』と『究明編』がセットになった『SP』も発売されました。
プレイヤーは3人の女子高生・長谷川ユカリ、逸島チサト、岸井ミカを操作し、夜の公園や深夜の無人駅、学校など様々な心霊スポットを探索して心霊現象の原因を解明していきます。
ゲーム実況・プレイ動画
ムーンライトシンドローム
ジャンル | ホラーアドベンチャー |
発売日 | 1997年10月9日 |
対応機種 | プレイステーション |
対象年齢 | CERO C(15歳以上) |
開発・販売元 | ヒューマン |
定価 | 6,200円(税別) |
人の心の闇をテーマにしたサイコホラー
前作『トワイライトシンドローム』から1年後に発売された続編的作品。
前作では心霊・怪談系がテーマの『オカルトホラー』だったのに対し、今作では人の深層に潜む狂気がテーマの『サイコホラー』になっています。
また登場人物は引き継がれているものの主人公が異なり、キャラの性格や設定が大幅に変わっています。ストーリーが電波だったこともあり、前作のファンからは賛否両論となりましたが、一部のファンからは熱狂的な人気の作品です。
プレイ動画・ゲーム実況
夕闇通り探検隊
ジャンル | ホラーアドベンチャー |
発売日 | 1999年10月7日 |
対応機種 | プレイステーション |
対象年齢 | CERO A(全年齢) |
開発・販売元 | EXIT/スパイク |
定価 | 5,800円 |
怖さの中に切なさや懐かしさも兼ね備えた名作
『トワイライトシンドローム』の開発スタッフが手掛けた後継作品。
ナオ・クルミ・サンゴという3人の個性豊かな中学生達が、人面ガラスにかけられた『100日で死ぬ呪い』を解くため、『陽見(ひるみ)市』で囁かれる数々の噂を検証していきます。
今作では心霊の怖さだけではなく、中学生の人間関係や人間の心の闇、リアルな怖さも描写しています。また単なるホラーだけではなく、切なさや懐かしさも兼ね備えた世界観に魅了されたプレイヤーも多い作品です。
プレイ動画・ゲーム実況
バイオハザード
『サバイバルホラー』の金字塔。『ゾンビゲーム』の立役者。
猟奇殺人事件の調査の為、洋館にいった先遣隊が消息不明になり、主人公クリス・ジルを含むS.T.A.R.Sアルファーチームが現地へと向かいます。
次々と現れる、ゾンビを始めとした異形の怪物達と様々な銃器で戦いながら猟奇殺人事件の真相を解明し、脱出するのが目的です。
プレイ動画・ゲーム実況
バイオハザード2
ジャンル | アクション サバイバルホラー |
発売日 | 1998年1月21日 |
対応機種 | プレイステーション |
対象年齢 | CERO C(15歳以上) |
開発・販売元 | カプコン |
定価 | 6,800円(税別) |
舞台は洋館からラクーンシティへ
バイオハザードの被害が洋館から街まで広がり、ラクーンシティが舞台になりスケールアップ。
前作から基本的なシステムはそのままですが、銃器や敵の数が大量に増え、多数の敵に襲われる『数の恐怖』へとシフトチェンジしました。
今作最大の特徴は、二人の主人公の行動がお互いに影響する『ザッピングシステム』です。二人の主人公に『表・裏』の話を用意することにより、繰り返し楽しめるようになっています。他にも、クリア後の『エクストラゲーム』等、多くの新要素が追加されています。
主人公は、新米警官のレオンと前作の主人公クリスの妹クレア。二人が化け物だらけとなってしまったラクーンシティから脱出するのが今作での最終目的です。
プレイ動画・ゲーム実況
バイオハザード3 LAST ESCAPE
ジャンル | アクション サバイバルホラー |
発売日 | 1999年9月22日 |
対応機種 | プレイステーション |
対象年齢 | CERO D(17歳以上) |
開発・販売元 | カプコン |
定価 | 6,800円(税抜) |
バイオハザード2の舞台裏の物語
初代主人公の一人ジルが再び主人公になり、ラクーンシティ壊滅から脱出までの、バイオハザード2の舞台裏の物語が展開します。
今作では緊急回避の導入によりアクション性を高め、ライブセレクションという時間制限付きの選択肢での緊張感、敵のアイテムのランダム化、物語中ずっとジルを執拗に追ってくる『追跡者(ネメシス)』というボスによる『追われる恐怖』を演出することにより、シリーズのマンネリ化を見事に回避しています。
プレイ動画・ゲーム実況
サイレントヒル(SILENT HILL)
ジャンル | アクション サバイバルホラー アドベンチャー |
発売日 | 1999年3月4日 |
対応機種 | プレイステーション |
対象年齢 | CERO C(15歳以上) |
開発・販売元 | コナミ |
定価 | 6,090円(税抜) |
異形の怪物が徘徊する謎の町サイレントヒル
『バイオハザード』シリーズと共に有名なサバイバルホラーゲーム『サイレントヒル』シリーズのファーストタイトル。
アメリカの架空の観光地『サイレントヒル』を舞台にした作品で、有限の銃弾や回復アイテムを管理しながらクリーチャーと戦い、謎を解いて物語を進めていきます。
一見『バイオハザード』シリーズに酷似しているように見えますが、プレイするとあらゆる点で違うことが分かります。ジャパニーズホラー的な恐怖演出と、陰鬱ながらどこか切なく心を穿つシナリオ・世界観で独自のポジションを築きました。
特にゲームを進めると現実世界から突如切り替わる『裏世界』と言われる悪夢を具現化したような世界は、『サイレントヒル』シリーズの象徴になっています。
物語は、主人公ハリー・メイソンが愛娘シェリルと遅れたバカンスを過ごしにアメリカ北西部の閑静なリゾート地「サイレントヒル」へ向かうところから始まります。しかし、途中で車の事故に巻き込まれ、目が覚めるとシェリルがいなくなっていました。ハリーは娘を探し、霧の立ち込めるサイレントヒルへと足を踏み入れます。
プレイ動画・ゲーム実況
ディノクライシス(DINO CRISIS)
ジャンル | アクション サバイバルホラー |
発売日 | 1999年7月1日 |
対応機種 | プレイステーション |
対象年齢 | CERO C(15歳以上) |
開発・販売元 | カプコン |
定価 | 5,800円(税抜) |
恐竜版バイオハザード
ディノクライシスは、バイオハザードの操作体系を受け継いだ作品で、プレイヤーは女工作員レジーナを操作し、恐竜が徘徊する軍事研究施設を探索します。
バイオハザードのゴシックホラー的雰囲気に対して、本作では現代的な施設を舞台にしたパニックホラー的な作風となっています。バイオハザードとの最大の違いは、敵がゾンビから恐竜に変わったことにより手強くなっており、全体的に難易度が高いのが特徴です。
ストーリーでは、3年前に死亡したはずの科学者が完全なクリーンエネルギー『サードエナジー』の研究を再開していることが判明。レジーナは博士奪還の任務を受け、軍事施設がある孤島『アイビス島』へ向かいます。プレイヤーは謎解きや戦闘をしながら、恐竜と対峙します。
プレイ動画・ゲーム実況
ディノクライシス2(DINO CRISIS2)
ジャンル | アクション アドベンチャー |
発売日 | 2000年9月13日 |
対応機種 | プレイステーション |
対象年齢 | CERO C(15歳以上) |
開発・販売元 | カプコン フラグシップ(開発&脚本) |
定価 | 5,800円(税抜) |
パニックホラーからアクション重視へとシフトした名作
ホラーではありませんが、人気シリーズなので紹介いたします。
前作の恐竜パニックホラーから、戦闘面を主軸にし『アドベンチャーアクション』にジャンルが変わりました。アクション性も評価高く、操作性の向上から、銃器の大量追加、敵を倒したポイントによる武器・弾薬・アイテムの購入、体力がゲージ制に変更されており、恐竜を倒していく爽快感が魅力の作品に仕上がっています。
物語はカーク博士奪還作戦から一年後、サードエナジー炉の暴走により研究開発都市エドワード・シティが消失する事件が起こります。政府は時空転移タイムゲートを使い、研究成果とスタッフの救出作戦を開始します。主人公たち救出班は恐竜を相手に様々な銃器を使用して戦っていきます。
プレイ動画・ゲーム実況
クロックタワー ザ・ファースト・フィアー(CLOCK TOWER?The First Fear?)
ジャンル | サバイバルホラー アクション アドベンチャー |
発売日 | 1997年7月17日 |
対応機種 | スーパーファミコン プレイステーション(移植) |
対象年齢 | CERO B(12歳以上) |
開発・販売元 | ヒューマン |
定価 | 3,800円(税別) |
殺人鬼シザーマンで大ヒットしたホラーゲームの移植作品
スーパーファミコンで発売された『クロックタワー』に追加要素を足した移植作品。
クロックタワーは、ヒューマンから発売された『シネマティックライブシリーズ』の完結編であり、正体不明の殺人鬼シザーマンの住む館に招かれた主人公たちが、シザーマンや超常現象から逃げながら館からの脱出を図るアドベンチャーゲームです。
画面上のポイントをクリックする事で主人公に指示を与えるゲームシステムが特徴となっており、ホラー映画さながらの『逃げ惑うキャラクターを鑑賞者の視点で見守るもどかしさ』を演出します。イタリアの映画監督ダリオ・アルジェントのホラー映画のオマージュ作品であり、特に『フェノミナ』の影響が強く主人公の名前や容姿は同作に因んでいます。
全9種のマルチエンディングですが、ゲーム中にヒントが存在せず、フラグ立てもかなり複雑でベストエンディング到達の難易度は非常に高くなっています。
ストーリーは1995年9月、ノルウェーを舞台に、孤児院で育った14歳の美少女ジェニファーが、引率の教師メアリーや友人たちと共に山間のバロウズ邸へと向かいます。しかし、メアリーが館の主人へ挨拶しに行ったまま戻ってこないことを不審に思ったジェニファーは、友人たちの姿が消えた館を探して彷徨ううちに、恐ろしい殺人鬼シザーマンの魔の手が迫ります。
プレイ動画・ゲーム実況
クロックタワー2(CLOCK TOWER2)
ジャンル | サバイバルホラー アクション アドベンチャー |
発売日 | 1996年12月13日 |
対応機種 | プレイステーション |
対象年齢 | CERO C(15歳以上) |
開発・販売元 | ヒューマン |
定価 | 5,800円(税抜) |
死んだはずのシザーマンが再び現れる
前作のゴシックホラー調の世界観から一転し、サイコホラーサスペンスの世界観が取り入れられた作品です。平穏な日常が殺人鬼の出現によって一瞬にして非日常に変貌する恐怖が描かれており、3D化によるグラフィックの向上や演出、音響面が進化しています。
3D化していますが前作同様、マップ内に点在するクリックポイントを調査することで主人公が状況に応じた行動をとるシステムとなっています。
1年後のオスロを舞台に、事件がトラウマになっているジェニファーの元へ、死んだはずの殺人鬼シザーマンが再び現れるところから物語は始まります。プレイヤーはジェニファーとヘレンの2人のキャラクターから主人公を選択し、それぞれ5つのエンディングを目指します。
今作もヒントが分かり辛く、前作ほどではありませんが、ベストエンディングを見るには難しい難易度となっています。
プレイ動画・ゲーム実況
クロックタワー ゴーストヘッド
ジャンル | サバイバルホラー アクション アドベンチャー |
発売日 | 1998年3月16日 |
対応機種 | プレイステーション |
対象年齢 | CERO C(15歳以上) |
開発・販売元 | ヒューマン |
定価 | 5,800円(税別) |
二重人格の女子高生が主人公の日本版クロックタワー
『クロックタワー ゴーストヘッド』は、ヒューマンが開発したクロックタワーシリーズの第3作目で、過去作の北欧舞台から一転し、日本を舞台とした完全な番外編です。
基本的なゲームシステムは『クロックタワー2』までと同じですが、今作最大の特徴は主人公が二重人格であることです。裏の人格・翔の時はシリーズ初の銃で攻撃可能ですが、翔でずっといるとバッドエンディングになったりと、人格の切り替えが非常に重要になっています。人格の切り替えは、『ミコシサマ』というアイテムによって制御することが可能です。
物語は女子高生の御堂島優が心神喪失状態で起こした傷害事件が原因で転校し、父の知人・鷹野家へ向かうことから始まります。到着した鷹野家で怪しい物音が響き、黄色の血を流すバラバラ死体を発見し、恐怖によって覚醒する謎の人格・翔と狂ったように包丁を振り回して襲い掛かる鷹野家の次女・千夏が登場し、物語は展開していきます。
プレイ動画・ゲーム実況
ゲゲゲの鬼太郎
ジャンル | 3Dオカルトアドベンチャー |
対応機種 | プレイステーション |
発売日 | 1997年1月24日 |
対象年齢 | 不明 |
開発・販売元 | バンダイ |
定価 | 6,800円(税別) |
一部のホラーゲームファンに有名な名作
『ゲゲゲの鬼太郎』は、水木しげる氏の代表作をもとにしたリアルタイム3Dアドベンチャーゲームです。ネット上では『ゲゲゲの鬼太郎 呪いの肉人形館』という恐ろしげな副題がついていることがありますが、正式タイトルは副題のない『ゲゲゲの鬼太郎』であり、肉人形編はトラウマになるほど怖いと一部のファンに評判だったシナリオの一つです。
本作は原作モチーフのエピソードがなく、怪談系ホラーがメインです。また本作は人間が主人公である点が特徴です。鬼太郎ではなくプレイヤーが人間であるため、妖怪に捕まると即ゲームオーバーとなり、その緊張感が怖さを増しています。
シナリオは3つ、『学校編』『ゲゲゲの森編』『肉人形編』でそれぞれ異なる恐怖を楽しめます。学校編ではゾンビの先生が怖すぎると評判であり、ゲゲゲの森編では迷いやすい道が不気味な雰囲気を作り出し、肉人形編は夜一人でプレイすることができないほど怖いとされています。
妖怪も怖いですが、鬼太郎の存在が心強いと感じられることが多い作品です。
プレイ動画・ゲーム実況
Dの食卓 ~COMPLETE GRAPHICS~
ジャンル | 3Dアドベンチャー インタラクティブ・ムービー |
対応機種 | プレイステーション |
発売日 | 1995年12月1日 |
対象年齢 | CERO A(全年齢) |
開発・販売元 | アクレイムジャパン |
定価 | 8,800円(税別) |
殺人鬼と化した父親の精神世界の真実とは
1995年に3DO用ソフトとして発売されたインタラクティブ・ムービー『Dの食卓』の完全版。映像クオリティの向上、追加要素が収録されています。
ストーリーは1997年のアメリカ・ロサンゼルスを舞台に、名医リクター・ハリス院長が突然凶変し、病院で大量殺人を犯すところから始まります。リクターの娘ローラが父親を説得するために病院に乗り込むと、リクターの精神世界である謎の古城に迷い込んでしまいます。
プレイヤーはローラを操作し、2時間以内にこの古城から脱出しなければなりません。古城には様々なトラップやリクターの精神状態を示すものが多数存在します。また、4匹の『玉虫』を集めることでローラの閉ざされた記憶が復活します。本作の真のテーマは、行方不明になった母親の行方を父親に対して問い詰めることです。
雰囲気があり、ミステリアスでホラーな作品である『Dの食卓』は、当時としては革新的なゲームで、グラフィックもシステムも、そして制作者の前に出る姿勢も評価されていました。(故)飯野賢治さんらしい、作家性の非常に高いゲームであり、高い完成度を誇りながらも個性的な作品でした。飯野さんの出世作であり、彼が天才であったことを示すようなゲームです。
プレイ動画・ゲーム実況
学校であった怖い話S
ジャンル | サウンドノベルホラー |
対応機種 | プレイステーション |
発売日 | 1996年7月19日 |
対象年齢 | CERO C(15歳以上) |
開発・販売元 | バンプレスト パンドラボックス |
定価 | 5,800円(税別) |
背景に実写人物を取り入れた初のホラーサウンドノベル
スーパーファミコンで発売された『学校の怪談』に多数の追加要素が入ったリメイク版。登場人物がプロの役者に変更され、シナリオの変更・追加、主人公の性別が選べるようになりました。
高校の新聞部に所属する主人公の高校生が、6人の上級生や同級生から怪談話を取材するサウンドノベル形式のホラーゲーム『学校であった怖い話』は、男女6人それぞれの語り口調やテーマが異なり、実写画像を取り込んだグラフィックが特徴的な作品です。
ゲームは画面に表示される文章を読み進め、途中で現れる選択肢を選ぶことで進行していきます。主人公は6人の語り手から話を聞き、それを追体験していきますが、語り手を選ぶ順番や途中の選択肢によってシナリオが変化します。また、選んだ主人公の性別によってもシナリオの流れが大きく変わるので、分岐も含めるとシナリオの数は膨大となります。
プレイ動画・ゲーム実況
黒の十三
ジャンル | サウンドノベルホラー |
対応機種 | プレイステーション |
発売日 | 1996年9月27日 |
対象年齢 | CERO A(全年齢) |
開発・販売元 | トンキンハウス |
定価 | 5,800円(税別) |
人気作家・綾辻行人氏が監修を務めたホラーノベル
『黒の十三』はサウンドノベル形式のアドベンチャーゲームで、13作の短編で構成され、その殆どが暗い結末になるのが特徴です。プレイヤーは物語を読み進め、分岐点で提示された3つの選択肢から一つを選びますが、正解の選択肢が一つしかなく、間違った選択をするとゲームオーバーになります。推理や推測が難しい選択肢が多いですが、セーブ機能が利用できるので、何度でも挑戦可能です。
シナリオは5回の分岐があり、全て正解することで完結します。しかし、ほとんどのシナリオがハッピーエンドではなく、時には不正解の展開が正規シナリオよりもましと感じられることがあります。特に『羽音』というシナリオは、史上最悪の鬱シナリオと評価する人がいるほど強烈なインパクトがあります。
ミステリー作家・綾辻行人氏が監修した本作は、ノベル好きにはおすすめですが、ハッピーエンドが好きな方には楽しめないかもしれません。実写は古い感じがするものの、『学校であった怖い話』や『街』など、実写サウンドノベル好きには魅力的な作品です。
プレイ動画・ゲーム実況
エコーナイト(Echo Night)
ジャンル | ホラーアドベンチャー |
対応機種 | プレイステーション |
発売日 | 1998年8月13日 |
対象年齢 | CERO B(12歳以上) |
開発・販売元 | フロム・ソフトウェア |
定価 | 5,800円(税別) |
消息不明になった豪華客船を舞台にした心霊ホラーゲーム
『エコーナイト』は、一人称視点のホラーアドベンチャーゲームで、『KING’S FIELD』のシステムを流用して作られました。プレイヤーは豪華客船を舞台に成仏できない魂たちと触れ合い、謎を解いたりアイテムを使い、彼らの望みを叶えて昇天させることで物語を進めていきます。
1937年のアメリカを舞台に、主人公リチャード・オズモンドは奇妙な手紙と小さな鍵を受け取り、父の家が火事にあったことを知り故郷に向かいます。家が焼け落ち、父の姿がない中、絵に触れた瞬間、リチャードは豪華客船「オルフェウス号」に飛ばされます。リチャードは船を探索し、彷徨う魂と触れ合いながら、父と船の持ち主ウィリアム・ロックウェルの因縁を解き明かしていきます。
本作は心霊系ホラーとして珍しく、ゴーストシップの船内の謎解きをメインに探索します。グラフィックは粗いですが、どこか切ないレトロな雰囲気を醸し出していて心霊系ホラーとして良作に仕上がっています。
明と暗を上手く使い分けた悪霊に対する攻撃方法も、このゲームのオカルト的な雰囲気にマッチしています。画面は暗く謎解きも難易度も高いですが、幽霊たちとの関わりや船に隠された謎が深くて飽きさせない作品です。